VPNを使わずにシンガポールのIPアドレスから海外Webサイトにアクセスする(約500円/月・無料期間あり)
前書き
日本からのアクセスお断りという海外サイトがある時、まずはVPNの利用を検討すると思いますが「どこのVPN業者が信用できるの?」という問題にまずぶち当たると思います。
こういう記事を読んだりするとVPNのサービスを使うこと自体ためらってしまいます。
gigazine.net
「海外のVPNサービスを使うとマルウェア(悪意のあるプログラム)を仕込まれたり、通信内容を盗まれたりするんじゃないか」と漠然と不安に思う方も多いと思います。
そうなると「自分でVPNサーバーを立てて使おうぜ!」という話になってきますが、それもそこそこの知識と手間がかかります。
なので、この記事では開き直って、「IPアドレスさえ変わればいいんだから、適当な格安サーバーを借りて必要最低限の設定をしたら、それを踏み台にして使おうぜ!」という方針で行きます。
具体的にはSSHのダイレクトポートフォワーディングとSOCKSプロキシを使っていきます。
環境はWindows10、(もちろんMacで応用可、というかMacの方が設定簡単)でいきます。
※コマンドプロンプトやviエディタを使う箇所が出てくるので、基本的な使い方が分からない方は適宜ググってください。親切な先達が沢山いらっしゃいます。Qiitaとかの記事がおススメ。
目次
本文
1)サーバーを借りて準備する(VPSを契約)
過去記事で紹介したDigitalOceanを使っていきます(EC2使っている人はEC2の方が多分いい)。
踏み台のためのサーバーなので、月5ドルのプランで良いでしょう。
下記リンクから登録して貰えれば、60日間使える100ドル分のクレジットが貰えますので(2021年11月現在)、月50ドルくらいのプランで豪遊していただいても大丈夫です(2か月後にサーバーを削除するのを忘れないように)。私にも少し報酬が入るので投げ銭感覚で登録して貰えると泣いて喜びます。
m.do.co
登録が終わったら、過去記事の以下の項目を実行してください。
Macを想定した記事ですが、Windowsでも基本は同じなので適宜読み替えてもらえればと思います。
また、後述しますが、サーバーのOSやリージョン(国)は目的に合わせて適宜変更します。
1-2)SSH鍵作成とDigitalOceanへの登録
1-3)DigitalOceanのDropletを作成
2-1)root権限での初期作業
2-2)root権限でSSHのセキュリティを設定する
3)新ユーザでログインしてセキュリティを設定
Windowsでの秘密鍵生成などは、こちらの記事等が分かりやすいです。
qiita.com
過去記事ではUbuntu18.04.3でNYのサーバーでしたが、今回はUbuntu20.04でシンガポールを選択していきます。
(20211122付記)シンガポールからだとログインできなかったり何かしらの制限がある所も多いそうなので、その場合は別の国でもOKです。
2)SSHのダイレクトフォワーディングを使って、借りたサーバーに接続
前項でサーバーの準備が出来たら、コマンドプロンプトから-Dオプションを使ってSSH接続しましょう。
ssh -D 1080 -p <任意のport番号> <任意のユーザ名>@<IPアドレス>
※1080の部分は1080でも8888でも任意のもので構いませんが、分かりやすいように今回は1080としています。
- fNオプションをつけてバックグランドで起動しても良いですが、ここでは分かりやすいようにコマンドプロンプトで開きっぱなしにしておきます。
※閉じるときはexitコマンドを入力して閉じてください(入力後もしばらく応答が無ければCtrl + Cで閉じる)。
3)Windows10 or Macのプロキシを設定する
では、この1080のポートを経由してWebサイトに繋げるようプロキシを設定していきます。
実はここが結構な詰まりポイントでして…
SSHのダイレクトフォワードでSOCKSプロキシを使おうというのが今回の目的なんですが、Windows10だとHTTPプロキシの設定などと分けて設定するのが上手くできなくて手こずりました。
結果から書くと、下記のように設定して貰えれば大丈夫です。
・手動プロキシセットアップから、「プロキシサーバーを使う」をON
・アドレス欄に「http://socks=localhost」と入力
・ポートにダイレクトフォワードで設定したポート番号を入力。ここでは1080
ただ、ここで設定してもなぜか設定が元に戻ってしまう事が頻発したので、その時のためにコントロールパネルからインターネットオプションを開いてプロキシ設定する方法を併記しておきます。
なお、Macの場合は、設定 > ネットワーク > 詳細 > プロキシ で下記のように設定すればOKです。
3)ブラウザから自分のIPアドレスが変わっている事を確認
自分のIPアドレスを確認できるWebサイト(https://myip.ms/、https://www.ugtop.com/spill.shtmlなど)で確認する。
4)おまけ(SSH用のconfigファイル)
コマンドプロンプトを開いた後に毎回ssh -D 1080だなんだを入れるのは面倒なので、Windows端末でのssh用にconfigを設定しておきます。
サーバーに接続するために公開鍵や秘密鍵を「c:\Users\XXXXX\.ssh」フォルダ等に保存していると思うので、同じフォルダにconfigという名前のファイルを作ります(拡張子不要)。
ファイルの中身は以下のようにしてもらえればOKです。
ホスト名は任意のものを、他は設定した接続先のサーバーの情報を入力します。
#踏み台 Host <任意のホスト名> HostName <接続先サーバーのIPアドレス> Port <接続先のポート番号> User <接続先のユーザー名> DynamicForward 1080
※秘密鍵を明示的に指定する場合は「IdentityFile <秘密鍵の保存場所(例えば~/.ssh/id_rsa)」の行も追加してください。
以降はコマンドプロンプトで<任意のホスト名>でSSH接続すれば自動的にダイナミックフォワードを使ってくれます。
ssh <任意のホスト名>
上記の画像のconfig設定例であれば「ssh test」と入力すればOKです。
以上です。
GoogleスプレッドシートでSUM関数の結果が0になるので対処した話
自分用の備忘。Google検索で引っかかって、ここにたどり着いた人の役に立てば嬉しいです。
事象
確定申告用に仮想通貨取引所から履歴を取得してGoogleスプレッドシートで計算していたらSUM関数の結果が0になった。
ググっても「表示形式を数字にすればよいのでは?」という役に立たないアドバイスしかなかったので対処する。
原因
取引所の履歴は数字に単位(USD、JPY、BTC、XBT…etc)がつくのでそれを取り除くためにLEFT関数等を使っていた。
「0.00252869 XBT」というセルの「 XBT」4文字(半角スペース含む)を削るために
=(LEFT(A1,len(A1)-4)"
というような記述をしていた。
そのため内部的に数字ではなく文字列として扱われていた。
他にも似たような文字列を操作する関数等を使うと同じような事象が発生すると思われる。
”+”や"-"といった四則演算を噛ませば自動的に数字と判断して計算してくれるが、SUM関数だと文字列と判断され「0」として計算される。
画面上部のツールバーから表示形式を数字等に変えても表面的な書式しか変わらないので意味がない。
対応
VALUE関数を使って無理やり数字に変換する。普通に考えれば型変換すればいいじゃんという簡単な話だった。
上図の右側Q列が失敗したケース。
左側P列がVALUE関数で数字に変換したケース。
それぞれのセルの中身をS列とT列に明記する。
数字が左寄せになっていたら文字列として扱われているケースを疑ってください。
参考用の公式ドキュメント
↓
support.google.com
以上です。
Twitterに電話番号を預けると危険なので別の2要素認証に切り替える手順
前書き(何が危険なのか?)
詳しい内容はこちらのGigazineの翻訳記事を読むのが良さそうです。
gigazine.net
この脆弱性で具体的にどんな危険があるかというと
などが思い当たります。
要は「知り合いに裏アカがバレた」とか「自撮りをTwitterにアップしたら知らないおじさんから電話がかかってきた」みたいな事象が起きる可能性があるわけです。
目次
この記事の対象と目的
iOSアプリでTwitterを使っている人向けに対処方法の手順を伝えることが目的です。
Android端末でもPCでもほぼ対処方法は同じなので参考になると思います。
なるべく広い層に届くように詳しくかつ平易に書きますが、「分かっている」層には回りくどい書き方になると思うので予め謝っておきます。
ていうか2要素認証(あるいは二段階認証、2FA)ってなに
IDとパスワードの組合せだけだとセキュリティ的によわよわなので、ID/PW以外にもう一つ認証の仕組みを使おうぜ、というのが2要素認証です。
Twitterでは一般的に携帯電話番号を登録して、その番号にSMS(ショートメッセージサービス)で使い捨てのログインコードを送信して入力させる2要素認証が使われていると思います。
下の画像みたいなの。
今回は「Twitterに電話番号を登録するのやめよーぜ」という話なので、このSMSとは別の2要素認証に切り替える必要があります。
以下、手順を説明していきます。
手順
- 2要素認証用のアプリを端末に入れる(今回はGoogle Authenticatorを使います)
- Twitterの公式アプリから↑で入れた認証アプリで2要素認証用のワンタイム・パスコードが発行できるようにする
- Twitterの公式アプリで「認証アプリ」の2要素認証を設定する
- Google Authenticatorを入れた端末を紛失した時に備えてバックアップコードを控える
- 電話番号を削除する
では順を追って説明していきます。
2要素認証用のアプリを端末に入れる
お使いのスマートフォンにGoogleの二段階認証アプリを入れます。
普段から手元にある端末が良いでしょう。
→iPhone
→Android
play.google.com
インストールに手間取ることは無いと思いますが、Googleの公式も掲載しておきます。
Google 認証システムのインストール - iPhone と iPad - Google アカウント ヘルプ
Twitterの公式アプリで「認証アプリ」の2要素認証を設定する
上記の操作でAuthenticatorが開かれると自動的にTwitterアカウント用のワンタイム・パスコード追加されます。
ここに表示される6桁のワンタイム・パスコードをタップするとクリップボードにコピーされるのでTwitterの画面に戻って入力しましょう。
ちなみにワンタイム・パスコードは30秒おきに変化します(もちろんAuthenticatorアプリを閉じている時も)。
右下に表示される円グラフみたいなのが有効な残り時間を示しています。
有効時間が残り僅かになると数字が赤字になるので、そのときは慌てずに次の6桁の番号になるのを待ちましょう。
※このパスコードはTwitterアカウント毎に用意する必要があるので、複数アカウントを持っている方は同様の作業でアカウント毎に追加して下さい。
脱線しますが、仕組みを知りたい人はこちらをどうぞ。
sekika.github.io
Google Authenticatorを入れた端末を紛失した時に備えてバックアップコードを控える
上記で2要素認証の設定は完了ですが、例えばパスコードを表示するGoogle Authenticatorが入ったスマホを紛失した or 機種変したりすると詰みます。
そういったときに備えて「バックアップコード」をメモしておきましょう。
これは2要素認証が使えない時に使える1度限りの使い捨てのコードです。奥の手としてきちんと保管しておきましょう。
スクショを撮る、紙のメモを取る等々ご自分に合った方法で保管しておきましょう。
個人的にはこういったバックアップコード専用の小さいメモ帳を1つ用意して、財布や鍵を保管している引き出しや緊急時の持ち出し袋に入れておくのが良いと思います。
(家族に乗っ取られるケースも実際にあるので、その辺は上手いことやってください…)
電話番号を削除する
新しい2要素認証を用意して、バックアップコードも控えたら憂いなく電話番号を消しましょう。
作業内容は以上です。
これで今後IDとパスワードを入力してTwitterにログインする際は、Authenticatorに表示される6桁のワンタイム・パスコードの入力も求められるようになります。
補足(SIMスワップについて)
日本ではあまり話題になりませんが、海外では「SIMスワップ」「SIMスワッピング」(SIM Swapping Attacks)という携帯電話の番号を乗っ取るタイプの詐欺が盛んです。
暗号通貨クラスタ向けにアラタさんの記事を引用しておきますね。
SIMスワッピングを利用し、SNS乗取り、仮想通貨窃盗を行った米国男性2名を逮捕 | CRYPTO TIMES
したがって、電話番号とSMSによる2要素認証というのは今後「セキュリティ的に脆弱な認証」という認識が広まっていくのは明らかなので今のうちに慣れておきましょう。
最近になってようやくTwitterが対応しだしたのもその辺りが背景にあると思います。
Twitterが「アカウントセキュリティを強化するための2要素認証に電話番号の登録が不要になった」と、2019年11月22日(金)に発表しました。
月500円の格安VPSでMT4を稼働させてFX自動売買する時の備忘録(DigitalOcean × Ubuntu18.04)
前書き
MT4を動かしていたWindows端末が天寿を全うしたので、これを機に安いレンタルサーバーやVPS(Virtual Private Server)環境で24時間EAを稼働させたいな…と思って構築しました。自分が次回構築する時用の備忘ですが、ご参考になれば幸いです。
※上図のようにMacユーザーの場合はTerminal、Windowsユーザーの場合はコマンドプロンプトを使える前提の記事です。
目次
本文
1-1)DigitalOceanに登録
- メールアカウントで登録
ではまず格安VPS会社に登録します。
下記の紹介リンクから登録してもらうと1ヶ月間50ドル(≒5400円)分無料で使えるのでお試ししたい方は活用してください。
50ドルだとだいたいメモリ8GBの環境を1ヶ月無料で使えます(2019年12月現在)。
私の方にもDigitalOceanから謝礼が出るので、この記事への投げ銭代わりに登録してもらえると泣いて喜びます。
m.do.co
登録は「Sign up with email」つまりメールアカウントが良いと思います。
Google連携やGitHub連携だとそちらのアカウントが凍結されたりした時困るし作り直すのが面倒なので。
その後に確認メールが飛んで来るので登録作業を進めます。
この辺は指示通り進めれば大体わかると思うので省略させて下さい。
(プロジェクト名とかは適当で)
- 支払い方法について(クレジットカード or PayPal)
海外のVPS会社なので支払い周りに不安がある人もいるかも知れませんが、普通に国内のクレジットカード(VISA、MasterCard、American Express)が使えるので安心してください。
クレジットカード情報を直接渡したくない方は銀行口座(大体の銀行は行ける)やクレカと紐付けたPaypalあたりがお勧めです。
なにかと便利なので、Pyapalは1つ用意しておくといい感じです。
そういえば何とかMAXさんのサロンでPaypal払いした人がPaypalに返金依頼したら応じてくれた云々とかいう話があったな…
1-2)SSH鍵作成とDigitalOceanへの登録
自宅のPCからVPSに接続する際はSSHという規格で暗号通信します。その際の認証に
- パスワード認証
- 公開鍵認証
のいずれかを使うことになりますが、セキュリティと毎回パスワード入力する手間(+パスワード管理の手間)を考えれば後者一択です。
なので公開鍵認証をしてSSH接続するために公開鍵と秘密鍵を作成し、作成した公開鍵(.pubファイル)の方のみをDigitalOceanに登録します。
(正確には.pubファイル内に記載されている文字列を登録します。)
当然ですが、秘密鍵の方は絶対に他人に渡さないでください。
ざっくり書くと、公開鍵が錠前・秘密鍵が鍵そのものと認識しておけばとりあえずOKです。
錠前の方をDigitalOceanに預けて、鍵本体は自分でしっかり保管しておくイメージです。
基本はターミナル(Windowsならコマンドプロンプト)からコマンドを打って鍵を作成することになります。
すでに作成済みの方は登録だけで大丈夫です。
鍵の作成方法はこちらの記事が
qiita.com
作成した公開鍵のDigitalOcean登録方法はこちらの記事が大変参考になりました。ぜひ活用していいねを押してきて下さい。
qiita.com
1-3)DigitalOceanのDropletを作成
「SSH鍵の作成(自PCのターミナル上)→作成した公開鍵の方をDigitalOceanに登録」が終わったらいよいよ仮想環境を構築していきます。
DigitalOceanでは仮想環境(つまりVPSのインスタンス)をDropletと呼んでいます。
今回は1ヶ月5ドルで運用できるDropletを1つ作り、その中でMT4を稼働させたいと思います。
まずは画面右上の「Create」を押し、
「Droplets」を選択します。
Create Droplets画面になるので構成を選んでいきましょう。
まずはUbuntuの64bit環境を選びます。今回は18.04.3を選択しました。バージョンによって使うコマンドが変わるケースがあるので留意して下さい。
次にメモリやCPUの構成を選びます。メモリ特化256GBじゃー!とかもできますが、おとなしくStandardのメモリ1GBの$5/mo、つまり月5ドルの一番安い環境を選びます。
構成は後からいくらでも変更できるので、容量やメモリに不足が出てきたら財布と相談して後々から足していきましょう。
構成を選んだらどこの国のデータセンターを使うか選びます。
通信速度を考慮して日本に一番近いシンガポールでも良いのですが、障害時等のことを考えると機材と人員が豊富そうなお膝元のNYあたりが無難でしょう。
FXの約定速度を考慮するなら、ご利用予定のFX会社のサーバが一番近い所を選ぶのが良いと思います。
認証方式はSSH keys、つまり先程登録した公開鍵での認証を選びます。
Eメールでワンタイムパスワードを送ってくれる方式もありますが、手間とセキュリティ的に非推奨です。
この後の作業もSSH keys前提で記述していきます。
(ちなみに秘密鍵をなくしてログインできなくなってしまった場合は、Webブラウザのコンソールからパスワードでログインしたりrootパスワードのリセット等いくらでも復旧方法があるので安心です)
最後に作成するDropletの個数と生成する仮想環境のホスト名を決めます。
Dropletはもちろん1つで大丈夫です。
ホスト名は環境のスペックやリージョンがひと目で分かるデフォルトのものがついていますが好みで変えてOKです。
Add tagsとありますが、これは複数のDropletsを作成した際にわかりやすく識別するためのタグです。
後からもタグは付けられますので特に付ける必要はないでしょう。
(画面では「MT4」「Ubuntu」と付けています。)
以上が終わったら最下部の「Create Droplet」を押せば仮想環境の構築が始まりますが、数分で終わります。
作成が完了するとIPアドレス(ipv4)が表示されます。
以後はこのIPアドレスの仮想環境に対して作業をしていきます。
一応先述したとおりブラウザ上からコンソールを開いて操作は可能ですが、使いにくいので非常時以外は個人的にオススメできないです。
ここまでは引用しているQiitaの記事と大体おなじです。
2-1)root権限での初期作業
ログイン
では作成した仮想環境へ自宅のPCからターミナルで接続します。WinodowsユーザはコマンドプロンプトかTeraterm辺りを使ってください。
「Tera Term」定番のターミナルエミュレーター - 窓の杜
先程Dropletを作成した時のIPアドレスに向かってroot権限で公開鍵認証を使ってログインします。
$ ssh root@<IPアドレス>
…念の為書いておきますが、例えばIPアドレスが「127.0.0.1」なら「ssh root@127.0.0.1」という感じで読み替えてください。
また、秘密鍵の保存場所を明確に指定してログインする場合は「$ ssh -i ~/.ssh/id_rsa root@<IPアドレス>」としてください。
最新の状態にアップデート
Ubuntuを最新の状態にして再起動をします。
# apt-get update # apt-get dist-upgrade # reboot
再起動が完了したら再びroot権限でログインします。
2-2)root権限でSSHのセキュリティを設定する
Port番号の変更(任意)
SSHのポート番号22は広く知られており、悪意のあるハッカーなどはこのポートへ攻撃を仕掛けてきます。
もちろん今作成したてのDropletはIPアドレスさえわかっていればインターネット上から誰でもアクセス可能な状態なので、結構な頻度で22に向けてアクセスされます。
なので、このSSHに割り当てられているポート番号をデフォルトの22から変えておきましょう。
(頻繁に使用するので自分が覚えやすいものが吉)
任意の数字でOKですが、WELL KNOWNポート番号の(0-1023)、登録済みポート番号(1024-49151)は他で使われる可能性があるので、空いている49152〜65535番で指定します。
参考:TCPやUDPにおけるポート番号の一覧 - Wikipedia
以下、viエディタでポート番号を書き換えてください。
# vi /etc/ssh/sshd_config PasswordAuthentication no Port <任意のポート番号> → 22 以外にしておく
変更を保存したら、SSHを再起動させて変更を反映します。
# service ssh restart 成功していれば以下のコマンドで、任意のポート番号に変更できたか確認します。 # lsof -i:<任意のポート番号>
ファイアーウォール(ufw)の設定
続いてUbuntuのファイアーウォールを設定します。
先程設定したSSHのポート番号以外へのアクセスを弾くようにしましょう。
viエディタでSSH用のポート番号を先程指定したものに変更します。
vi /etc/ufw/applications.d/openssh-server
[OpenSSH]
title=Secure shell server, an rshd replacement
description=OpenSSH is a free implementation of the Secure Shell protocol.
ports=<任意のポート番号>/tcp
SSH接続を許すように設定し、ファイアーウォールを起動します。
許可する対象の一覧を確認 # ufw app list SSHを許可するように設定 # ufw allow OpenSSH ※今後他のアプリ(mysqlとか)使うならそちらで必要なPort番号も許可しておく。後々に上手く通信できないトラブル原因の個人的No.1 ファイアーウォールを有効化 # ufw enable ファイアーウォールの状態を確認 # ufw status →Status: activeになっていればOK
普段遣いのユーザを追加+sudo権限
今までroot権限で作業してきましたが、何でも可能なrootを普段から使うわけにはいかないので作業用のユーザを追加し、sudo権限を付けてあげます。
ユーザ名は任意のものでOKです。パスワードを設定するように求められるので控えておいて下さい(もちろんそれ以外の情報は特に設定する必要ないのでEnterキーで飛ばしてください)。
公開鍵認証を使うので普段パスワードを使用することはないと思いますが、sudoの際に求められたり、緊急時はこのパスワードでWebブラウザ上からDigitalOceanのコンソールでログインします。
# adduser <任意のユーザ名> # usermod -aG sudo <任意のユーザ名>
3)新ユーザでログインしてセキュリティを設定
ログイン端末の公開鍵を設定
新しく作ったユーザでも先程生成した秘密鍵でログインできるように、公開鍵を登録します。
# su - <任意のユーザ名> $ cd $ mkdir .ssh $ chmod 700 .ssh $ vi .ssh/authorized_keys # 公開鍵をコピペする(さっきDigitalOceanに登録したやつと同じ文字列 $ chmod 600 .ssh/authorized_keys
登録したら一度ログアウトして、新ユーザでもログインできるか確認しましょう。
ポート番号は先程変更したものを忘れずに指定します。
$ ssh -p <任意のPort番号> <任意のユーザ名>@<IPアドレス>
※秘密鍵の保存場所を明示する場合は「$ ssh -p <任意のPort番号> -i <秘密鍵の保存場所> <任意のユーザ名>@<IPアドレス>」
続いて、root権限で外部からSSHログインされるのを禁止するために該当箇所の設定を書き換えます。
$ sudo vi /etc/ssh/sshd_config
PermitRootLogin no
SSHの再起動をして変更を反映
$ sudo service ssh restart
root権限でログアウトできなくなった事を確認しましょう。
「$ ssh -p <任意のPort番号> root@<IPアドレス>」でログインしようとすると Permission deniedなどと表示されてログインできなくなっているはずです。
※DigitalOcean公式によると、2つ以上のファイアーウォールを使うことは非推奨なのでCloud Firewallsは使わないでおきます。
端末側でログインしやすいようにssh_configを準備(任意)
主にMacの場合です。(WindowsはTeratermとかLogmeTTで上手いことやってね)
ssh -p <Port番号> <ユーザ名>@<IPアドレス> と毎回入力してログインするのは大変なので設定します。
こちらは仮想環境からログアウトして、自分の端末側で行います。
vi ~/.ssh/config # 仮想環境のサーバ Host <任意のホスト名> HostName <IPアドレス> Port <任意のポート番号> User <任意のユーザ名> IdentityFile <秘密鍵の保存場所(例えば~/.ssh/id_rsa)>
以後はssh <任意のホスト名>で仮想環境にログインしましょう。
参考:
.ssh/configファイルでSSH接続を管理する - Qiita
4)VNCサーバを仮想環境に導入
VNCをインストール
さて仮想環境の構築とセキュリティの設定がおわりましたが、仮想環境にはWindowsのような画面(いわゆるGUI)がまだありません。
そのためVNC(Virtual Network Computing)を導入してデスクトップ環境を構築する必要があります。
仮想環境に先程作成したユーザでログインし、Xfceデスクトップ環境をインストールします。
$ sudo apt install xfce4 xfce4-goodies
完了したら、次にTightVNC serverをインストールします。
$ sudo apt install tightvncserver
vncserverコマンドで初期設定を行います。この時、パスワードの作成と確認のための再入力を求められます。
自分のPC端末から仮想環境のデスクトップ画面に接続する際に必要になるものなので、必ずメモっておいてください。
先程のユーザ作成時のパスワードとは全く別モノです。
ちなみにこのパスワードは6〜8文字と非常に中途半端なものが求められます。8文字より多い場合は切り捨てられます。なんだこの仕様
$ vncserver
また、この後に閲覧専用のパスワードを作成するか訊かれますが、n(NO)と回答して大丈夫です。要りません。
Would you like to enter a view-only password (y/n)? n
設定ファイルを編集してvncserverを再起動
この時点でvncserverが起動し自動的にデスクトップ画面「:1」が作成されます。(「:2」「:3」…と複数の画面を作成することも可能)
この「:1」を終了し、設定を変更していきます。
$ vncserver -kill :1
設定ファイルを書き換える前にバックアップを取ります。
$ mv ~/.vnc/xstartup ~/.vnc/xstartup.bak
viエディタで新規にファイルを作成して編集します。
$ vi ~/.vnc/xstartup #!/bin/bash xrdb $HOME/.Xresources startxfce4 &
作成した新規ファイルに実行権限を付与します。
$ sudo chmod +x ~/.vnc/xstartup
VNCサーバを再起動します。
$ vncserver
これで仮想環境のデスクトップ画面ができあがりました。
VNCデスクトップにローカル端末からSSHトンネルで接続できるようにする
では仮想環境のデスクトップにアクセスして…と行きたい所ですが、このVNCで使われている通信は暗号化がなされていません。
そのため安全に接続するためにSSHトンネル(ポートフォワーディング)を使ってやる必要があります。
ざっくり書くと、
自分のPC端末→(VNC通信)→ターミナル→(SSH通信)→仮想環境→(VNC接続)→VNCデスクトップ環境
という感じで通信を転送させます。
記事の最初の画像を見てもらった方が早いですね。
次のコマンドを使用して、ターミナル経由で上記の「SSH」部分を構築します。
% ssh -p <任意のポート番号> -L 5901:127.0.0.1:5901 -C -N -l <任意のユーザ名> <IPアドレス> ※ターミナルは開きっぱなし。秘密鍵の保存場所(以下略
これでこのターミナルが開いている間は、ターミナル経由でSSH通信をしてVNCデスクトップ環境にアクセスできるようになります。
ちなみに5901はVNCの通信で使われるポート番号、127.0.0.1は自分のPC端末を指しています。
自分の端末で起動しているターミナルにポート番号5901で通信が来たら、外部の<IPアドレス>に<任意のポート番号>でSSH通信を転送するぞー、という意味ですね。ややこしい
~/.ssh/configに記載する場合(任意)
ちなみにこちらも自分の端末のssh_configを設定することで、入力を簡易化できます。
ただし、この場合はターミナルは開きっぱなしというか、そのまま仮想環境にログインしちゃいます。
以下の内容を追記すればOKです。
vi ~/.ssh/config Host <任意のホスト名。ただし先程とは別名で> HostName <IPアドレス> Port <任意のポート番号> User <任意のユーザ名> IdentityFile <秘密鍵の保存場所(例えば~/.ssh/id_rsa)> LocalForward 5901 127.0.0.1:5901 Compression yes
VNCデスクトップに接続
Macの場合はデフォルトの「画面共有.app」でアクセス可能です。
Finderを開き、上のバーから「移動」>「サーバへ接続」を選択します。(ショートカットキーは「⌘K」)
サーバアドレスに「vnc://localhost:5901」と入力して「接続」を押します。
上記の「4)VNCサーバを仮想環境に導入」で設定したパスワードを入力します。
初回アクセス時にパネルの設定について尋ねられますが取り敢えずデフォルトでOKです。
Windowsの場合は、VNCクライアントが必要になります。
RealVNCかUltraVNCあたりで良いでしょう。
接続先のIPアドレスは仮想環境のIPアドレスではなく、上記のMacのように「localhost」もしくは「127.0.0.1」になることは留意してください。
Download VNC Viewer | VNC® Connect
「UltraVNC」PCリモート操作ソフト - 窓の杜
これでデスクトップ環境の構築は完了です。次はここでMT4を使えるようにしていきます。
5)UbuntuにWineを導入する
MT4はWIndows用のソフトなので、それをUbuntuの環境で起動できるようにWineを導入します。
$ sudo dpkg --add-architecture i386
$ wget -nc https://dl.winehq.org/wine-builds/winehq.key
$ sudo apt-key add winehq.key
$ sudo apt-add-repository 'deb https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/ bionic main'
$ sudo apt update
$ sudo apt install --install-recommends winehq-stable
※Ubuntuのバージョンによってリポジトリが違うので要注意。バージョンが違う場合は公式Wikiを参照して下さい。
Ubuntu - WineHQ Wiki
日本語が文字化けするのでwinetricksを使います。
$ sudo apt install -y winetricks $ winetricks cjkfonts
※場合によってはwinetricks allfonts とした方が良いかも。
6)MT4をUbuntuに導入
MT4を入手
どこのFX会社から入手してもOKです。
大概のFX会社はデモ口座を登録すればDLできます。
今回はOANDA JAPANでダウンロードした「oanda4setup.exe」使います。
仮想環境にMT4のsetup.exeを送る
SFTP通信に対応しているソフトを使うのが良いでしょう。
Windowsの人なら「WinSCP」等、Macなら「Cyberduck」等を使えば良いと思います。
「WinSCP」SCP/SFTP/FTPS対応のFTPクライアント - 窓の杜
Cyberduck for Mac - 無料・ダウンロード
留意点としては、上述の手順でSSHのPort番号を変更・rootログインの禁止・公開鍵認証を設定しているので以下の点に気をつけてください。
- Port番号を変更したものに設定する
- 自分の端末内の秘密鍵格納先を設定する
具体的には下記の画像のようになると思います(※Cyberduckで、<任意のユーザ名>が「mt4」の場合)
無事に仮想環境のフォルダにアクセスできたらsetup.exeファイルを仮想環境にアップロードします。
MT4をインストール
Windowsでインストールする時とほぼ同じです。
先程アップロードしたsetup.exeをダブルクリックして起動します。お疲れさまでした。これで環境構築は完了です。
仮想通貨でアルトコインを買ったまま放置して損している人も確定申告で納税義務があるぞという話
前置き
まず、下記の問題を読んでみて下さい。
問.Aさんは2018/1/1に約158万円で1ビットコイン(BTC)買いました。
同1/5に「調べてみたらリップル凄い、こないだ1XRPが200円から400円まで上がった。よーし全部リップル(XRP)に変えよう」と思ってその1BTCを海外の取引所で6775XRPに変えました。
しかし、相場は大きく下落し、2018年11月22日現在のXRP/JPYは約48円になりました。
Aさんの6775XRPは時価33万円ほどです。
Aさんは158万ー33万=125万円の損失を出した事になります。
Aさんは「価格は落ちてしまったが、リップルのファンダは素晴らしい。いずれまた400円を超す筈だ」と考えて手元の6775XRPをガチホする事にしました。
さて、このまま2018/12/31を迎えた場合、損失を出したAさんは確定申告をして2018年分の納税をする必要があるでしょうか?
(なお、総平均法を使うものとする)
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
答えとその理由がわかっていた方はもうこの記事読む必要ないです。
ブラウザバックしていただいて大丈夫です。
問.Aさんは1月に158万円で1ビットコイン買いました。その後1BTCが180万円に値上がった時に海外取引所で1BTCを6775XRPに変えました(1XRP=265円)。しかし相場は下落し1XRP=49円になり、Aさんの6775XRPは時価33万円になりました。Aさんは125万円の損失を出した事になります。
— 単眼愛(モノアイ) (@mono_i_love) November 23, 2018
このまま12/31を迎えた時
え?損しているのに納税しなきゃいけないの?と思われた方へ。
2018年の年始、仮想通貨はバブル絶頂でした。
その時にビットコインを購入し、更にそのビットコインでアルトコイン(イーサリアム、リップル、etc)を購入された方も多いと思います。
そして2018年11月現在は相場が大きく下落しており、損切りできずアルトコインを塩漬けにしている人、いわゆるガチホをされている方もいらっしゃるはずです。
将来また上がるかも?と期待して取引所やウォレットに置きっぱなしにしていませんか。大きく損失を出してしまったから、自分は税金関係ないやと思っていませんか。
・・・残念ながら、上記の例のように納税が必要なケースがあります。
本記事は上記の内容に思い当たる人向けに書いています。
サンプルの取引を整理
では、上記で示したサンプルの取引内容を整理してみましょう。
(レートはinvesting.comを参照しています。@:単価)
①2018/1/1:BTC/JPYペア 1BTC@1,587,760円 購入
②2018/1/5:XRP/BTCペア 6557XRP@0.0001476BTC 購入
(1/5のレートで計算すると、6557XRP=1BTC=1,819,531円)
この2つの取引に整理できます。
ポイントは②で、これは「仮想通貨同士の交換」にあたります。
国税庁的には、「BTCを売って得たお金でXRPを買った」のと同じ扱いになります。
1/5のXRP単価は 0.0001476BTC × 1,819,531円=268円 なので
1BTC買った(@158万円)→1BTC売った(@181万円)→6557XRP買った(@268円)
と解釈できます。
この流れの「1BTC売った(@181万円)」時に
「おぅ、ワレ23万円の利益出してるやんけ。20万円以上の雑所得だから確定申告して税金払えや」
と国税庁は仰っています。
ちなみに仮想通貨同士の交換ではなく、仮想通貨で決済した場合も同じ扱いになります。(例:モナコインでコーヒーを買った、飲食店でNEMを使って決済した…etc)
国税庁のExcelにサンプル内容を記帳
では、実際に国税庁が公開した仮想通貨の計算用Excelに記帳してみましょう。
(手数料や経費は省略します。)
Excelは仮想通貨の種類ごとに分類する必要があるので、まずはビットコインの分です。(摘要は分かりやすい表現にしました)
上記のように仮想通貨の売買内容を記帳します。
円でBTCを買った分は「2.年間取引報告書に関する事項」、BTCでXRPを買った分は仮想通貨同士の交換なので「3.上記2以外の取引に関する事項」に書きます。
去年買った仮想通貨が残っている人は「4.仮想通貨の売却原価の計算」に残高を記入します。
するとExcelが自動で売却価額・売却原価・所得金額を計算してくれます。
ここでは231,771円の所得があったと示されます。
リップルの分も別のシートに記帳してみましょう。
こちらは、BTCでXRPを買った分だけ記帳します。
当然買っただけなので、所得金額は0のままです。
合計すると、231,771円+0円 = 231,771円の所得です。
確定申告は20万円以上の雑所得があった場合に申告義務が発生するので、今回のケースでは確定申告が必要となります。
税率は累進で5%~45%。他の所得(例えば給与所得等)と合算した額に応じて決まります(いわゆる総合課税)。
一般的なサラリーマンの方なら20~30%は余裕で持っていかれるかと。
更に、ここへ住民税の10%や復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1%)が追加されます。
じゃぁ、どうすんの
損失を確定して下さい。
サンプルの例で言えば、保有している6775XRPを他の通貨に変えたり、1度日本円にします。
Aさんの様に真剣にXRPの将来に期待をして保有し続けるなら、再度XRPを買い直すのも良いです。
その場合、次のようになります。
サンプルのExcelには、bitbank.ccの取引所でXRPを一度日本円に変えてから同値でXRPを買い直したことを想定して記帳しました。
そうすると、一度XRPを売却して損失を確定した事になるので、所得金額は以下のように-744,415円となります。
これで所得金額の合計は、231,771円(ビットコイン)ー 744,415円(リップル)= -512,644円
晴れて収支マイナスになったので、確定申告の必要はなくなりました。
手元に残るのは同じ6775XRPですが、損失を確定するかしないかだけで、確定申告義務が発生するか否かが大きく変わります。
補足:損失を確定し過ぎるのも良くない
というのも、株やFXと違って、仮想通貨で出た損失は翌年に繰り越せません。
例えば株なら
- 2017年 -50万円
- 2018年 +40万円 → 前年の損失を繰り越して40万ー50万=-10万円なので納税不要
という事が出来ますが、仮想通貨では出来ません。
今年はもう利益でなさそうだなと思ったら翌年の頭に損失を確定して、その後に出る利益(出るとは限らないが…)と相殺させた方が節税になります。
なので、12月になったら納税額を試算し、所得金額をプラマイゼロになるよう調整するのが良さそうです。
以上、税理士でもなんでもない個人のメモ書きみたいな内容なので、あくまで参考程度にしていただければ幸いです。
ていうか間違っていたらTwitterで教えて下さい。お願いします、なんでもしま…
国内の仮想通貨取引所まとめ(2017年9月時点)
この記事の目的
2017年5月頃にまとめ記事を書きましたが、仮想通貨の世界は日進月歩、取引所も切磋琢磨しており、大分記事の情報が古くなってきました。
なので、更新版を書こうと思います。
前回の記事で「投げ銭代わりにバナーから取引所登録してくれー」と書いたら、結構登録してくれた方がいらっしゃったので、その還元の意味も込めています。
- この記事の目的
- まとめ
- 1)資本金
- 2)BTC現物取引高(2017年9月)
- 3)取引暗号通貨数(と スプレッド)
- 4)BTC売買手数料
- 5)アフィリエイト単価
- 6)BTC送金速度
- 7)BTC送金手数料
- 8)日本円出金手数料
- 9)盗難補償
- まとめ(2回目)
まとめ
いきなり結論から行きます。
赤字:一番良い感じの所
取引所 |
資本金 |
BTC現物取引高2017年8月 |
取扱暗号通貨数 |
BTC売買手数料 |
アフィリエイト単価 |
BTC送金速度 |
BTC送金手数料 |
日本円出金手数料 |
盗難補償 |
41億238万円 |
409,928 |
5 |
0.01〜0.15% |
最大10,000円 |
普通 |
0.0005BTC以上選択可 (≒230円〜) |
216〜756円 |
10万円〜500万円 但し、不正な日本円出金のみ |
|
9,200万円 |
1,115,086 |
13 |
0.00% |
最大10,000円 (金額相当の BTC等) |
普通 |
0.001BTC (≒460円) →0.0005BTCに引き下げ(2017/9/20) |
400円 |
1件の支払いにつき最大100万円 |
|
8億3,013万円 |
136,173 |
12(トークン含む) |
-0.01% |
最大2,850円 |
早め |
0.0001BTC以上選択可 (≒46円〜) |
350〜756円 |
なし |
|
20億円 |
138,286 |
3 |
0% |
なし |
極端に遅い |
無料 |
500円+銀行手数料 |
なし |
え、レバレッジの比較が載っていない?火傷するぞ…
仮想通貨はにわか、暗号通貨だろm9(^Д^)プギャーと言ってくれる位に界隈に詳しい方なら、この表を見て大凡の事は分かると思いますので、もうブラウザバックして頂いて大丈夫です。
以下、この表の説明を詳しく述べていきます。
1)資本金
ここは変わらずです。
SBI系列が出資している事もあってbitFlyerがダントツで安定です。
2)BTC現物取引高(2017年9月)
どれだけその取引所で取引が活発に行われているか、どの位の人が参加しているかの目安になります。
また、出来高が少ないと値が飛びやすく、思った価格で売買することが困難です。
下記のグラフの面グラフ部分に注目して下さい。
赤い面のCoincheckが大きく出来高を伸ばし、他の取引所を圧倒している事がよく分かります。
前回の記事ではbitFlyer(青の面グラフ)が一位でしたが、それを大きく突き放しています。
なお、現在のBTC出来高(現物) pic.twitter.com/zh5gtWyVg9
— 単眼愛 (@mono_i_love) 2017年9月12日
…既にそれは過去のものになりました。
現在、USD建て取引量世界トップがBitfinexで、およそ24h出来高が50,000BTC(≒200億円)に対し、Coincheckがおよそ30,000〜50,000BTC弱です。
この点、出来高において、Coincheckが世界有数の仮想通貨取引所になったと言って良いでしょう。
#ビットコイン の取引高、「韓国最大の取引所Bithumbの取引量はBitfinexとBittrexの合計を超え」というツイート見て、焦って確認したら、Bitfinexの4分の1位で安心した。参考までに国内の現物出来高TOPのCoincheckさんは4万BTC(24H出来高)程 pic.twitter.com/Fwk0iM643u
— 単眼愛 (@mono_i_love) 2017年9月21日
※bitFlyer FXの出来高を足せばbfがトップになりますが、現物とリンクしていないため、ここでは考慮しません。あれマネーゲームですから…
更に、昨今の中国取引所閉鎖の報道が話題ですが、そんな中でいち早くCoincheckが中国語対応し、 中国からのユーザーの受け皿になりつつあります。
今後も出来高の増加が見込めそうです。
先程リリースした中国語対応を早速中国メディアに取り上げていただきました🎉https://t.co/fwtx5OyKw3 https://t.co/rDFNFhdQwf
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) 2017年9月22日
トレードにおいて、出来高 ≒ 板の厚さ は重要な要素です。火傷したことのある方(株クラスタは新興株、FXクラスタはマイナーな通貨、暗号通貨クラスタは草コイン)には実感頂けると思います。
3)取引暗号通貨数(と スプレッド)
BTC、ETH、ETC、LTC、BCH
BTC、ETH、ETC、LSK、FCT、XMR、REP、XRP、ZEC、XEM、LTC、DASH、BCH
※以前は送金出来ないものもありましたが、改善した模様。開発お疲れ様です!
トークン:ZAIF、XCP、BCY、SJCX、FSCC、PEPECASH、CICC、NCXC
- QUOINEX
BTC、BCH、ETH
ここはCoincheckの圧勝です。但し、手数料がお高いのは変わらず。
およそ3%〜5%程取られています。
海外大手のBitfinexでは0〜0.2%なので、これは暴利と言って良いかと。
なお、上記画像では、moyashi (@hitoriblog)さんのUserScript「CCSpreadVisualizer」を使用しています。
Tampermonkeyを使ったUserScriptの導入方法は過去記事にも書いたので、必要な方は参照してみて下さい。
最後の導入のところで、スクリプトをコピペする必要がありますが、基本は同じです。
4)BTC売買手数料
以下の内容で変化なし。
bitFlyer→Lightning現物は、取引高に応じて手数料値引き。下は10万円未満、上は5億円以上。普通の人は0.1%位に落ち着くと思います。
Zaif→手数料マイナス。取引すると逆にお金が貰える。身銭を切ってでも出来高増やしたいんや
QUOINEX→無料
5)アフィリエイト単価
bitFlyerが値上げに踏み切りました。Coincheckと同額の最大1万円です。
TVCM等で結構宣伝していたのですが、出来高を見る限り、高額アフィリエイトで誘引したCoincheckが広報で勝利したのは火を見るより明らかです。
bitFlyerが遂にアフィ報酬を引き上げ。円建てだけど、実質Coincheckと同額に。FXの出来高のせいで分かり難いが、ビットコイン現物の出来高は、高額アフィで釣っているCCが圧倒的。TVCMより高額アフィの方が集客力が高いことが証明された感ある。 pic.twitter.com/udACNVZYNV
— 単眼愛 (@mono_i_love) 2017年9月5日
これは、
TVを見る層 → ビットコイン怪しい、怖い
アフィリエイトリンクを踏む層 → 仮想通貨で一攫千金じゃーッ!
という事なのでしょう。(UIが使い易いとかも要素ではあると思いますけど)
それを踏まえた上で、bitFlyerがCoincheckに対抗してアフィ報酬を引き上げたのは想像に難くありません。
ただ、bitFlyer側はアフィに審査があり、支払いも日本円です。(Coincheckは無審査、報酬は任意の仮想通貨建て)
今後もCoincheck推しの薄っぺらい記事の氾濫は続くでしょう。
追記)日本仮想通貨交換業協会(JVCEA )の自主規制の意向(具体的には「勧誘及び広告等に関する規則」あたり )を受けて、「bitFlyer アフィリエイトプログラム」は2018年11月30 日(金)をもって提供を終了したようです。
6)BTC送金速度
私の体感ですが、現在はほぼ差がなくなっている気がします。
全体のトランザクションの混み次第、という所でしょうか。
ただ、Zaifの着金トラブルがたまにTwitter上で目に付くので要注意です。
7)BTC送金手数料
BCH分裂後の高騰時、2017/8/23にCoincheckが送金手数料を2倍に値上げしました。
0.0005BTC → 0.001BTC
当時の時価で、およそ460円です(1BTC≒460,000円)。
界隈で相当ブーイングが上がったのは記憶に新しいです。
【お知らせ】
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) 2017年8月23日
現在ビットコインのネットワークが混雑しており、送金に遅延が発生しております。これに伴い、2017年8月23日14:00〜混雑が解消されるまでの間、送金手数料を通常の0.0005BTCから0.001BTCへ変更を致します。https://t.co/sZEfjntbeF
漸く先日2017/9/20に元の手数料に戻しましたが、これで「高騰したりトランザクションが混むとCoincheckは値上げする」という前例が出来たので、結構なマイナスイメージを植え付けた印象です。
【お知らせ】
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) 2017年9月20日
8月23日頃より続いておりましたビットコインのネットワークの混雑につきまして、混雑の解消を確認致しましたため本日15:30頃より送金手数料の引き下げを下行いました。変更内容に関しましては、下記となります。
【変更前】0.001BTC
【変更後】0.0005BTC https://t.co/6xrIN1KEEN
Coincheckにかぎらず、各社早めにSegwit対応して頂きたい所です。
8)日本円出金手数料
各社変わらず。今後も大きく変わることは無いと思われます。
9)盗難補償
ここが一番の大きな変化があった場所です。
bitFlyerとCoincheckが、不正ログインで盗難被害に遭った場合、損失を一定額のみ補償するサービスを開始しました。
詳細は省きますが、要点をまとめておきます。
「二段階認証登録しているユーザのみ」
→二段階認証していない人は対象外
「不正に日本円で出金された場合の補償金支払いサービスを提供」
→下手人が仮想通貨に変えて他のウォレットに送った場合は対象外。
→犯人はほぼ確実に仮想通貨に変えて出金すると考えられるので、「クソの役にも立たねー」と界隈で散々叩かれました。私もそう思います。
違うんです。そうじゃないんですよ、bitFlyerさん…
「預かり資産の合計が円換算にて 100 万円を超える場合、補償額は500万が上限。それ以外は10万円が上限」
→500万円相当以上は取引所に保管しないように。また、90万円預けていて全額盗られても10万円しか補償されません。
「 期間内の補てんは 1 ユーザーにつき 1 年あたり1 事故まで。1 回の不正な日本円出金を 1 事故とみなす」
→犯人が分散して出金したら泣き寝入りするしかないです。まぁ、仮想通貨で複数のウォレットに出金すると思うけど。
「二段階認証登録しているユーザのみ」
→bitFlyerと同様。二段階認証しない人間に人権はない模様。無慈悲。
「不正ログインよる損失補償」
→仮想通貨で出金されてしまった場合も対応してくれる模様。
「1回の請求で最大100万円」
→「1回の請求」の定義がよく分かりません。取り敢えず、100万円以上は取引所に置かないほうが良さそう。
まとめると「あんまり当てにならないけど、Coincheckで少額の方なら恩恵受けれそう」というのが正直な所。
無いよりは全然良いですね。
まとめ(2回目)
総合すると、「Coincheckがセキュリティやサービスに力を入れてbitFlyerを追い抜き始めた」と言った所でしょうか。
なんか、アフィリエイトのバナーも「仮想通貨女子歓迎!」といった感じでライトな層向けに力を入れていて勢いがあります。
(以下、アフィリエイトリンクなので、アレルギーがある人は踏まないよう気をつけて下さい。
「この記事参考になったから投げ銭してやるか」くらいでないと、最悪、命を落とします)
2018/11/30追記:各社消しました。
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2018/1/27追記:
2018年1月27日、CoincheckからXEMが盗難される事象が発生しました。
・マルチシグ使っていない
・コールドウォレットに保管していない
「コールドウォレットで管理してなかった」はアカン…
— 単眼愛(モノアイ) (@mono_i_love) January 26, 2018
このページはBTCはコールドウォレットに入れているけど他のアルトコインはホットウォレットだったという事かな…https://t.co/qNtmlZ9WpL pic.twitter.com/61QEZVMRfl
ちょっと今の段階でここのアフィリエイトのリンクを貼っているのは、あまりに無責任過ぎる気がするので、バナーは消します。
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最近COMSAで勢いのあるZaifさん…サーバー増強ほんま頼んます…
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2018/4/26追記:
最近のZaifは目に余るので、補足。アフィリエイトのリンクを消す代わりに、金融庁へのリンク貼っておきますね
#ビットコイン Zaifの特徴として「マイナス手数料目当てのbotが小口の売買を大量に行う&システムが負荷に弱い」が有るんだけど、そのせいで出来高はそこそこ有るが妙に売買の板が薄い。なので相場が大きめに動くと鯖落ち&ロスカット連鎖が頻発する。今回もその辺が怪し気ですよ、金融庁さん pic.twitter.com/VZhICUpHU2
— 単眼愛(モノアイ) (@mono_i_love) 2018年4月25日
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え? Btcboxやbitbankは紹介しないのか?
スプレッドが異様に広かったり、BTC出来高が極端に少ないところを人に勧めるのはちょっと…
あと、Coincheckの仮想通貨貸出サービス再開も書きたかったのですが、金利とか考えると正直微妙なので辞めておきます。
あ、「よつばと」は本当に面白いからオススメです。
仮想通貨で消耗した心を癒やして下さい。
以上です、それでは良い仮想通貨ライフを。
ビットコイン等の仮想通貨(暗号通貨)の国内取引所を比較+オススメの取引所まとめ
この記事の目的
この記事を見ている人は、最近の暗号通貨*1バブルを見て、「自分もこの波に乗って稼ぎたいけど、取引所はどこが良いの?」という意図で読みに来られたのだと思います。
ですので、そういう層をターゲットにして書きます。
あと、取引所のアフィリエイト単価(要はブログ記事を読んだ人が取引所の口座を開設した時に、ブログ執筆者に払われる報酬)が比較的高いので、「これはちょっと…」というブログ記事も散見されるのが現状です。
それらも踏まえて色々書きたいと思います。
この記事は下記を目的としています。
- 暗号通貨に投資する人が増えると、暗号通貨を保有している私が間接的に儲かるので、市場参加者を増やしたい
- アフィリエイト報酬目的のお小遣い稼ぎ
- 「アフィリエイト報酬目当てなのは分かるけど、流石にお前それはアカンやろ…」というブログを見つけて、なんかやる気でたので承認欲求その他もろもろを満たすため
なので、この記事を読んで「参考になった、その上で口座開設してみよう」という気になった方は、募金する感覚でこの記事のバナーから開設してみて下さい。
前置きが長くなりましたが、2017年5月現在で主要な国内取引所について比較していきます。
なお、詳細な口座開設手順とかは、先駆者の方や前述した「アフィ報酬目的丸出しのあかんサイト」に手取り足取り書いてあるので、本記事では省略します。
bitFlyer
概要
TVCMも始まり、一番知名度が高い取引所でしょう。
ビットコインのFX(レバレッジ最大15倍)や先物取引なども積極的に取り扱いを始めていた取引所の一つです。
国内でのBitcoin取引高も最近まで常勝一位でしたので、最初に口座開設するビットコイン取引所として一番オススメです。
ただ、最近では後述のZaifやCoincheckに押され気味です。
ビットコイン国内取引所出来高続き。一時は国内の過半数を占めたbitFlyerも直近4月は2割ほど。法改正で新しい取引所参入の話もあるし、FX界隈同様、取引所間で切磋琢磨して、より利用者に有利な環境になって欲しい pic.twitter.com/2jV7JU5hwW
— 単眼愛 (@mono_i_love) 2017年5月11日
メリット
1) SBIグループ出資のため取引所リスクが低め
株式会社bitFlyerへの出資に関する覚書締結のお知らせ(SBIホールディングス)|ニュースリリース|SBIホールディングス
上述の引用記事の通り、SBIなどが出資しているということで、資本金は41億でダントツ、信頼性は比較的高めです。
最近ではSBIが独自の仮想通貨取引所(SBIバーチャル・カレンシーズ)の開設を発表したため、そちらとの住み分けが注目されています。
2)ビットコインを使ったショップ
上図のように、ビットコインを使ってお買い物が可能です。
執筆時点でビットコインの価格は右肩上がりなので「ビットコインを円にしたくないけど、お買い物に使いたい」という方にはオススメです。
Vプリカ(ネット専用Visaプリペイドカード)やnanacoギフト、Amazonギフトなどの汎用性・換金性が非常に高い商品が多いのも特徴です。
3)BTC/ETHを取り扱っている
暗号通貨の1つであるイーサリアム(Ethereum、ETH)をビットコインを使って購入できます。
販売所(※後述)なら円でもイーサリアムを購入できます。
イーサリアムって何?という方も多いと思いますが、詳細を省いて大雑把に言うと、ビットコインに更に付加機能を持たせたような通貨です。
現在の暗号通貨の基軸通貨がビットコインであることは異論の余地がありません。
しかし、「そのビットコイン(BTC)に変わって基軸通貨になるとしたらイーサリアム(ETH)であろう」という人は多く、実際に最近まで時価総額はビットコインに次ぐ2番手でした。(現在はRippleに抜かれて3番目)
暗号通貨の時価総額。遂にBitcoin過半数割れ。#Ripple (XRP)が4分の1(本社保有分除く)。ETHがじわじわ伸ばしていた所をフルスロットルで追い上げ、この界隈長い人ほど異常さを感じて警戒していると思う pic.twitter.com/BBm8NjK3Ho
— 単眼愛 (@mono_i_love) 2017年5月17日
2017年5月現在では、国内の急激なビットコインの需要・取引増加に伴い、ビットコインの送金の遅延・手数料の肥大化が顕著な問題になっており、ビットコイン以外の暗号通貨に注目が集まっています。
イーサリアムもその例に漏れず、わずか1ヶ月ほどで約3倍に値上がりしています。(執筆時点で約1ETH≒15,000円)
デメリット
1)売買手数料がやや高め
ビットコインの現物の取引に売買手数料がかかります。
変動制で0.01%〜0.15%で、口座開設当初は最大の0.15%がかかります。
相場としては妥当な価格設定ですし、将来的にもこの辺りの手数料で業界全体が落ち着くと思いますが、他の取引所では現状0%の所もあるのでデメリットとしておきます。
2)販売所(Exchange)と取引所(Trade)がわかりづらい
初見の人にわかりづらい仕様で悪意すら感じる。
そもそも取引所と販売所って何が違うの?という感じだと思います。
サラッと書くと
・販売所:bitFlyerからビットコインを買う・売る形式。価格は「買うときは高め」、「売るときは安め」で、基本ここでビットコインを売買すると損をする。ただし、絶対その価格で買える(売れる)。空港の両替所みたいな所
・取引所:bitFlyerを使っている人同士でビットコインを売り買い出来る。株の売買をイメージすると分かりやすい。
言葉で書くと分かりにくいので、同じ時間帯の価格を比較してみましょう。
■販売所
■取引所
御覧頂いて分かる通り、およそ1BTC辺り5000円〜8000円ほど価格に差があります。
確かに株などを取引したことがない人に、売買の板を使ってビットコインを取引するのは敷居が高いです。
だからお手軽に売買できる販売所を用意するのもわかります。価格を保証するために手数料を取る必要があるのもわかります。
でも、…ねぇ?
3)BTCやETHの送付が遅め
他の取引所に比べると、「比較的」といった所。
優先度(送付手数料)を任意で設定出来るので、ある程度は融通が効く。
ETHは多分人力で承認している雰囲気があるので、夜間や休日の送付が遅い印象。
4)bitFlyer FXとbitFlyer Futures(先物)が魔界
詳しくは書きませんが、控えめに言って魑魅魍魎が跋扈する魔界です。
この記事を読んでいるあなたが、株式等の取引に精通していて「相場操縦どんと来いや!」という強者ならワンチャン有るんじゃないでしょうか。
昨晩2017年5月4日23時頃にあった、bitFlyerのLightning Futuresで1BTC=100万円で約定した件です。(大体17万円位)持ってた0.9BTCのショートが正にそれで約定されてロスカット喰らったので、具体的にどんな状態だったのか、記録用に晒してみます pic.twitter.com/ivjXzZSemG
— 単眼愛 (@mono_i_love) 2017年5月5日
まぁ、相場全体からみて異常な値がつけば、ロールバックして無かったことにするのは前例から確定的に明らかなので、みんな悪いことしないように。
5)アフィリエイト審査がやや厳格、単価も並
2017年5月時点でおよそ2,500円です。
つまり、あなたがこのブログ記事経由でbitFlyerにアクセスし、口座を開設・一定の条件を満たした場合、私に2,500円が払われることになります。
同様に、あなたがブログ記事を書いて読者が登録してくれれば2,500円得ることが出来ます。
但し、アフィリエイトを掲載の事前審査があるため、他の取引所と比べて若干ハードルがあります。
これをデメリットと言うかは判断が別れる所ですが、この記事を読んだ人がアフィリエイト報酬を目的としていた場合を考慮してデメリットとしました。
勿論、「アフィリエイト目的のクソみたいな記事が増えにくい」と考えればメリットです。
この記事もクソ記事にならないよう頑張ります。
追記)日本仮想通貨交換業協会(JVCEA )の自主規制の意向(具体的には「勧誘及び広告等に関する規則」あたり )を受けて、「bitFlyer アフィリエイトプログラム」は2018年11月30 日(金)をもって提供を終了したようです。
bitFlyer総評
取引所に求められている機能が充実しているので、まずビットコインを売買してみたいというなら、最初の取引所としてオススメできます。
他の取引所同様に色々ワナはありますが、比較的ダメージが少ないワナなので、そういう点も含めてビギナー向きです。
Coincheck
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2018/1/27追記:
2018年1月27日、CoincheckからXEMが盗難される事象が発生しました。
・マルチシグ使っていない
・コールドウォレットに保管していない
「コールドウォレットで管理してなかった」はアカン…
— 単眼愛(モノアイ) (@mono_i_love) January 26, 2018
このページはBTCはコールドウォレットに入れているけど他のアルトコインはホットウォレットだったという事かな…https://t.co/qNtmlZ9WpL pic.twitter.com/61QEZVMRfl
ちょっと今の段階でここのアフィリエイトのリンクを貼っているのは、あまりに無責任過ぎる気がするので、バナーは消します。
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概要
良くも悪くも最近、仮想通貨・暗号通貨界隈を騒がしている取引所。
私も散々ネタにさせてもらいました。
Coincheckなんぞ。100万円で500BTCの売り玉入った。5億相当だから、ガチホールドの人が売り注文だけ入れたのか。微妙に注文量が減っているんだけど、まさか約定してないよな… pic.twitter.com/w1vBFhUU0i
— 単眼愛 (@mono_i_love) 2017年5月9日
Coincheckの事件後の暗号通貨界隈の様子です pic.twitter.com/Nz069tIza0
— 単眼愛 (@mono_i_love) 2017年5月9日
最近は、
2017年5月19日現在、弊社の口座を悪用した犯罪捜査協力の一環として、当局からの要請により住信SBIネット銀行口座が利用制限されております。
【振込先の利用制限の解除のお知らせ】
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) May 22, 2017
振込先に関し、ご迷惑をお掛けしております。本日9時頃より、利用制限が解除となりましたのでお知らせ致します。この度は大変ご迷惑をお掛け致しまして、申し訳ございません。何卒、宜しくお願い申し上げます。https://t.co/7NLzqwyvvy
などがホットな話題になっています。
ビットコイン取引高は現在順調に伸ばしており、国内一位だったbitFlyerと抜きつ抜かれつ。
流動性もあって使いやすいのですが、資本金の少なさ(1億円未満)や人手不足などから、最近の暗号通貨バブルで濡れ手に粟だけどボロが色々出てしまっているのが現状です。
最大の特徴はアルトコイン(ビットコイン以外の暗号通貨)を円でお手軽に買える所でしょう。が、お手軽に買える分、手数料は高めです。
メリット
1)様々なアルトコイン(ビットコイン以外の暗号通貨)を円でお手軽に買える
上述のようにここがCoincheckの一番の強みです。
(※オルトコインと表記される方もいますが、要は発音の問題です。)
最近の暗号通貨バブルに日が付いたのが2017年のゴールデンウィーク前、すなわち4月末頃ですが、上図を見てもらって分かる通り、ゴールデンウィーク後に慌てて口座を開設してアルトコインを買っても爆益になりました。
代表的な値上がりしたアルトコインを具体的に数字にすると下記のとおりです。
特にRippleやNEMは2017年4月始めの価格が2円だか3円だかそこらでしたから、株で言えばテンバガーを実質1ヶ月程で達成したことになります。
株と違ってストップ高やストップ安の概念がありませんから、言い方は悪いですがイナゴが集まれば集まるだけ価格がうなぎ登りです。
底値で大量に仕込んでいる人達は「もっと上がるやろ」と思って大きく売ってきません。
むしろホクホク顔で買い煽っています。余程の悪材料がなければ、手放さないでしょう。
(逆に言うと、「余程の悪材料」が出れば、容赦なく売り抜けようとするので、大暴落は必至です)
なお、私もどちらかと言うと「用心が必要だけど…」と言いつつTwitterで買い煽りをしている側です。
…が、Coincheckの場合、アルトコインの価格は割高です。その点は後述のデメリットで詳細に述べます。
2)ビットコインの売値が高め(裁定取引向き)
基本的にCoincheckのビットコイン価格は他の取引所に比べて割高です。
(理由は上述のアルトコインを取り扱っている点に有るようですが、あくまで私の憶測なので割愛します。)
これはビットコインを購入する際には勿論デメリットですが、逆に言えば、高くビットコインを売れるという事でもあります。
ビットコインを買ったは良いが、現金(円)が必要になったので換金したい時は重宝します。
また、他の取引所で安く購入したビットコインをCoincheckで高く売る(いわゆる「裁定取引」「アービトラージ」「サヤ取り」と呼ばれる手法)ことも可能です。
最近の相場だと、おおよそ1BTC辺り2〜3000円くらいなら容易に抜けるでしょう。
但し、取引所間でビットコインを送付している間に相場が急変する可能性も高いので、実践する場合は工夫が必要になります。(予め互いの取引所に円とBTCを置いておく、信用売りを行ってヘッジしておく、など)
ビットコイン現物の売買手数料が無料(期間限定)なのも追い風。
日頃のご愛顧に感謝して、取引所手数料が期間中・完全無料となります!
既にご利用いただいている方も、まだ利用されたことのない方も、
この機会に是非Coincheckをご利用ください!————————————–
今なら手数料無料!ビットコインはCoincheck
期間:2017年2月1日0時〜2017年7月31日
対象:全ユーザー
内容:Coincheck利用による取引で発生する取引所手数料が完全無料[maker: 0%, taker: 0%]となります
※maker手数料は通常マイナスとなっておりますが、キャンペーン期間中は0%となります。
※キャンペーン期間は予告なく変更となる場合がございます。ご了承下さい。
————————————–キャンペーンURL
https://coincheck.com/blog/2913
3)アフィリエイト単価が高い
最大のメリットはこれでしょう。
ぶっちゃけ他の取引所と比較して破格です。
アフィリエイトを行う際も特段の制限がないので、早晩Coincheckのアフィリエイト記事やツイートでFXのようにインターネット上で溢れかえるでしょう。(或いは既に)
記事の最初に書いた「アカン記事」もCoincheck推しが大体です。
「アルトコインが暴騰している!」
「まだまだ値上がる!」
「今直ぐ口座開設してアルトコインを買おう!」
という論調が基本です。
事実、アルトコインは前述の通り暴騰しています。
まだまだ値上がると予測している人が多いのも事実ですし、Coincheckで簡単にアルトコインを買えるのも事実です。
アフィリエイト狙いで口座を開設するのは充分ありでしょう。
ただし…先にチラッと書いたとおり、アルトコインの売買手数料は割高ですので、そこを強調するかしないかはアフィリエイターの良心に委ねられます。
4)スマホアプリの通知機能
Coincheckのアプリを使うと、ビットコインやその他のアルトコインが急騰・急落した場合に通知が来ます。
他の取引所のアプリに比べてアルトコインの種類が多いので、Ripple(XRP)やNEM(XEM)などの騰落も通知してくれます。割りとオススメです。
デメリット
1)資本金が少なく、取引所リスクが高め
株式会社bitFlyerが約41億、後述のZaif(テックビューロ株式会社)が約8億、Coincheck(コインチェック株式会社)は9200万円ほどです。
現状がどうかはわかりませんが、このブログ記事の中で紹介している取引所の中では最もベンチャーです。
他にも、会社として銀行の出金枠が足りなくなったせいで、ユーザーが出金できなくなったり、流動性が足りなくて一時的に売買が停止されたり、ある意味で暗号通貨の取引の醍醐味が味わえます。
セキュリティの甘さを指摘する記事もインターネット上に多いので、本記事の中で一番GOXする(≒Mt.GOX社のように破綻する)可能性が高い取引所だと個人的には確信しています。
現在一時的にデータベースへの負荷が高まり注文が通りづらい状況となっております。只今、原因の調査と対応を行っておりますので今暫くお待ち下さい。問題が解決しましたら追ってご報告させて頂きます。
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) 2017年5月21日
【売買につきまして】
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) 2017年5月17日
現在、流動性の低下により一部の通貨の売買を停止しております。何卒、ご了承くださいますよう宜しくお願い致します。
【日本円の高速出金廃止のお知らせ】
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) 2017年5月10日
5月11日午前11時(日本時間)にて「日本円の高速出金」を廃止と致します。詳細に関しましては、下記をご参照いただけましたら幸いでございます。
ご理解ご協力のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。https://t.co/hy6J55dg3K
2)アルトコインの手数料が割高
上述したとおり、多数のアルトコインをお手軽に円で売買出来るのがCoincheckの最大の強みですが、その手数料は高く設定されています。
正確には測定していませんが、およそ5%〜10%という所でしょう。
下記にアルトコインの1つRipple(XRP)の同時刻帯の価格を示します。
ご覧の通り、購入価格は1XRPあたり45円、売却価格は1XRPあたり40円となります。
間の価格が42.5円なので、上下に2.5円(≒5%)のスプレッド(売買手数料)がかかっていることになります。
ちなみに、「コインを買う」はbitFlyerの「販売所」に相当するので、当然ビットコインの価格も「買う時は高く」「売る時は安い」不親切設計。
簡単に買える、ということはつまりそれだけ簡単に買ってもらえるように努力している人がいて、且つ買ってもらうことで利益を出している人がいるわけです。
3)アルトコインを買えるけど一部のコインしか送金できない
割りと致命傷っぽいのですが、買えるけど他所に送金できないアルトコインが複数あります。
ビットコインを除いて11通貨が取り扱われているわけですが、
そのうち送金に使えるのは、6通貨だけです。
しかもFactomは選択肢にありながら、ずっとメンテ中なので実質5通貨です。
つまり、これらのコインについては実際に購入できているのかすら不明です。
Coincheck上で「買って」「売る」ことしか出来ないわけです。
おそらく「送金の仕組みの部分の開発が追いついていない」のが理由だとは思いますが、とてもではないですが「Coincheckでアルトコイン買おーぜ!」とは言いづらい状態です。
Coincheck総評
散々ネタにして叩きましたが、使いようによっては旨味が結構あるので、「初心者を食い物にした、中級者向きのベンチャー感ある取引所」という印象の有る取引所です。
また、いずれも新規登録停止になっているサービスですが、ビットコインの定期預入サービス(年5%)、ビットコインを借りた信用取引(現渡し可)などもあり、色々ベンチャーらしくて面白い取引所です。
アフィリエイターにとっても、かなり美味しい取引所なのは、あのイケ○ヤ尊師もアフィリエイト記事を書いている点から言うに及ばずです。
アルトコインの売買手数料で大分荒稼ぎしているので、今後も様々なサービスやセキュリティ強化などに務めてもらいたいと思っています。
個人的には「応援」している取引所の1つです。
Zaif
※↑アフィリンク先を近畿財務局の「テックビューロ株式会社に対する行政処分について」 のページに差し替えました。
概要
テックビューロ株式会社が運営する取引所。
安全・安心を喧伝しているだけにセキュリティがしっかりしており、上記2取引所のような「簡単売買(販売所)」と「取引」で値段の差が比較的少なく、良心的です(それでもビットコインで数千円開くことはある)。
取引高もbitFlyerやCoincheckと並び始め、国内の取引高の2〜3割を占めています。
メリット
1)ビットコイン積立ができる
Zaifで口座を開設する最大のメリットの1つはおそらくこれでしょう。
現状、もっとも堅実な暗号通貨の投資の1つだと思います。
「将来的には値上がりすると思うけど、今は値段が安定していなくてとても投資の対象には出来ない」という人向けです。
簡単に言うと「ドルコスト平均法で毎月コツコツ、ビットコインを買って積み立てようぜ!」というもので、最低1,000円/月から始められます。
ドルコスト平均法がわからない人はググって下さい。
投資するなら割りと必須知識ですので、一度きちんと調べてご自分の血肉にされることを推奨します。
Zaifの公式の説明内容も載っけておきます。
Zaifのコイン積立とは
「ビットコインに興味はあるし、買ってみたいけど、取引所でのやりとりはめんどう、売買のタイミングもわからない」
「暗号通貨に将来性を感じるので、金やプラチナのように積立したい」などの希望を叶えるのがZaifコイン積立です。Zaifコイン積立ではお客様の銀行口座から毎月固定額を自動引き落としさせて頂き、ご希望の金額を積み立てすることができます。
毎月27日に引き落とさせて頂き、翌月10日~翌々月9日まで、1日毎にご指定の暗号通貨を買付け、積み立てを行っていきます。
もちろん買付けは自動的に行われるため、買い付けのタイミングをはかったり取引所の注文を管理したりという手間はいっさいかかりません。
2)ビットコインの送金が早い
私の体感で恐縮ですが、外部の取引所へのBTCや送金が比較的早いです。
出金先を管理・制限出来る辺りもセキュリティに○です。
3)売買手数料がマイナス
現在の売買手数料の相場は、売買の板に注文を出す際に0.15〜0.25%あたりで、一部の取引所がキャンペーンで無料にしたりしていますが、Zaifは逆に手数料がマイナスです。
具体的には現在-0.01%に設定されています。
僅かではありますが、取引をすればするほど取引した人は儲かる仕組みです。
以下、公式のアナウンスの引用になります。
2016年6月1日より、BTC/JPY取引の手数料がmaker -0.01%, taker -0.01% に変更になりました。※XEMの取引を除きます
maker手数料: 板に注文を並べる際の手数料
taker手数料: 並んだ注文を消費する際の手数料
取引手数料マイナス分については、取引時には付与されず、取引の翌日にボーナスとして付与いたします。
詳細は「Zaifのボーナス制度」のセクションをご確認ください。
おそらく目的は、この仕組を上手く使える人を呼び込んで、それによって「取引高を多く見せたい」「流動性を高めたい」という所にあると思います。
実際、売買の板を見ていると、不自然なほどに繰り返し0.1BTCの注文が入ったりしていてます。
これをメリットと取るか、デメリットと取るかは難しい所です…
4)アルトコイン(NEM、Monacoin)が購入できる
Coincheckでも取り上げたメリットですが、こちらはNEM(XEM)やMonacoin(モナーコイン)が購入できます。
NEMは前述通り、最近の暗号通貨バブルでも成長著しいアルトコインの1つです。
Monacoinも現実に物やサービスとコインを交換できる数少ない暗号通貨の1つなので、どちらも怪しげな暗号通貨が多い中で比較的優良なコインです。
いずれも円・ビットコインどちらかで購入が可能です。
また、Counterpartyトークンなども扱っているので、やや玄人向きと言えます。
デメリット
1)市場が薄い
前述したとおり、見た目の出来高は結構あるのですが、実際に売買の板を観察していると、0.1BTC以下の小粒な取引が多く、市場が厚いとは言いづらいです。
少量であれば問題ないのですが、一定以上のBTCを取引をする際は躊躇します。
2)UIが複雑
ザックリ言うと画面が見辛くて使いにくいです。
騰落アラートとか、○○ボーナスとか色々出来て多機能ではあるのですが、いかにも増改築を繰り返して機能をガンガン付け足したシステムという感じで、お世辞にも使いやすいUI(ユーザーインターフェース)とは言いづらいです。
3)アフィリエイト単価
多分一番安いです。およそ1,650円。
コイン積立が成約すれば合計で2,850円なのでbitFlyerよりは一応高くなります。
Zaifの総評
総じて他の取引所と比べてデメリットも少なく、(比較的)良心的です。
セキュリティがしっかりしていて多機能でもありますが、逆にそれが使いづらさを招いている部分もあります。
個人的に一番のオススメ取引所ではありますが、ある程度暗号通貨に慣れた人でなければ持て余すので、最初の取引所としてはオススメし辛いのが正直な所です。
(追記)セキュリティが高い、というのは完全に誇大広告でした。
QUOINEX(コインエクスチェンジ)
概要
2014年11月にシンガポールで設立された取引所。
2016年3月に日本に拠点を移し、日本だけでなくアジア各国で暗号通貨の取引所を運営しています。同6月には総額1600万ドル(約17億円)の資金調達を行っており、比較的大きな取引所です。
その性質からか、他の取引所と違いが多く、どちらかと言うと法人向きの戦略を取っているのが特徴です。
2017年3月23日より『QUOINEX』(コインエクスチェンジ)と改称した模様。
QUOINE株式会社は、当社が提供する仮想通貨取引サービスの名称を2017年3月23日より『QUOINEX』(コインエクスチェンジ)と改称することとなりましたので、お知らせいたします。
ちなみに、ここだけアフィリエイトが無いので、安心してリンクを踏んで下さい。
メリット
1)ビットコイン・イーサリアムを取扱いつつ、対応する法定通貨(Fiat Money)が多い
対応している暗号通貨はbitFlyerと同様ですが、こちらは概要で上述した性質からか、多くの法定通貨に対応しています。
対応している法定通貨:JPY, USD, EUR, AUD, HKD, SGD, CNY, PHP, INR, IDR
主要3通貨+各種アジア圏通貨といった所です。
また、ビットコインの現物手数料も現在無料です。喧伝している内容を見ると、恒久的に無料が期待できそうです。
2)レバレッジ個人25倍、法人50倍
国内で有数のレバレッジです。
ただ、暗号通貨の現状、レバレッジ2倍でも高リスクなので、メリットとしてよいかは微妙です。
3)セキュリティ
セキュリティの高さを幾つか理由を上げて喧伝していますが、特筆すべきはコールドウォレットで管理している点でしょう。
とは言っても後は大体他の取引所と似たり寄ったりなので、取引所リスクがあるのは他の取引所と同じです。
4)ビットコインの価格が安いことが多い
前述のCoincheckではビットコイン価格が高い事をメリットに上げましたが、こちらは安いことが多く、ビットコインを購入する際に有利です。
原因はおそらく、日本円(JPY)以外でもビットコインを取り扱っていることに有るのだと思われます。
海外のビットコイン価格比較。高騰していた韓国に日本がついに追いつき、一時23万。欧米も追従。規制の影響で一番安い中国も19万円台へ。新規・アルト買うために調達する人・税金対策でBTCのまま保有する人等で需要は鰻登りっぽい pic.twitter.com/77GjT3DaeD
— 単眼愛 (@mono_i_love) 2017年5月19日
上記のツイートの通り、現在ビットコインの日本円価格は高騰気味で、それに対して他国(特に中国元、USドル、ユーロ)での価格は安めです。
QUOINEXでは、そちらの価格に釣られて日本円のビットコイン価格も安くなっているのでしょう。
当然、ビットコインの日本円価格が海外に比べて安くなれば、逆に他の取引所よりも高いレートになることが予測されます。
ちなみに、この記事を執筆している2017年5月22日時点で、QUOINEXとCoincheckのビットコイン日本円価格差は1万円に達しています。
金融機関がお休みで入金ができない時に、特に価格差が開きやすいようです。
5)ビットコイン貸出機能がある
Coincheckでも触れましたがビットコインを預けて(=他の人に貸して)金利を貰える機能があります。
ただ、現在は中止している様子。
公式の記事を引用します。
注)現在、最新のダッシュボードに別のサイトに実現する予定がありますので、この機能が最新のダッシュボードに付けられません。この状況より大変ご迷惑をおかけして申し訳ございませんが、QUOINEの開発者たちが精一杯努めてまいりますので、アップデートがございましたらすぐ皆様にお知らせいたします。
==========
流動性提供者として、信用取引者用の貸出に一部の残高(暗号通貨または現金)で利用し、日歩の利益を得ることができます。信用取引者が貸し出した資金は出勤のため利用できなく、システムの強固な予防対策のため、資金の損失を防ぐことを保証し、100%安全です。
手数料は金利日歩の50%です。
貸出を利用している取引が解消すると資金は口座に戻ります。また、新しい取引に再投資されるという選択もあります。信用取引者によって、解消するまで数時間から数日間、または数週間までかかります。もし貸出額を早めに口座に戻りたい場合は、support@quoine.comに問い合わせください。
再開されれば、 金利(1日あたり)は自由に設定してオファーができ、得られた利子の半額をQUOINEXに取られる形になります。(ボリすぎやろ…)
勿論、高すぎる金利を設定すれば誰も借りてくれないので、この辺りが金利を年5%で保証しようとしていたCoincheckと違う所です。
デメリット
1)法定通貨(JPYなど)で出金できるようにするのが面倒
出金先の銀行明細書が必要だったり、SWIFT(国際銀行間金融通信協会)コードを入力したりする必要があるので、地味に面倒です。
おそらく取引所のメイン口座が海外にあるのだと思われます。
2)ビットコインの送金が遅い
先のコールドウォレットに由来するのですが、入金反映も遅いしBTCの送付は極めつけに遅いです。
QUOINEX側の公式アナウンスでも「最大2営業日くらいかかるけどヨロ!」と言う感じなので、今後も改善の余地は期待薄です。
法人向けのビジネスモデルを考慮しているとは言え、これは流石に…
Q: 出金にはどのくらい時間がかかりますか?
A: 出金依頼日も含めて法定通貨は最大3営業日、仮想通貨は最大2営業日のお時間をいただいております。
送金が早いのが暗号通貨の最大のメリットやろ!と突っ込みたい気持ちはありますが、取引所から暫く動かす予定がない人にはまぁ、向いているんじゃないでしょうか。
安く買えるし。
裁定取引に使う場合は美味しいですが、なかなかハードルが高い取引所です。
2017/05/28 追記:
QUOINEXではユーザーの皆様により快適に仮想通貨取引をご利用頂くべく、クイック入金が可能となっております。
株式会社イーコンテクストと提携し、コンビニ決済、Pay-easy(ペイジー)決済、ネットバンク決済を導入しております。本クイック入金により、24時間365日いつでもQUOINEXへご入金頂けますので、相場変動に合わせてタイムリーにお取引いただくことも可能になります。是非クイック入金をご活用いただけますと幸いです。
ちなみに、クイック入金での振込み後、アカウントへ反映されるまで2~3時間ほどかかるとのこと。
私の場合、自分の住信SBIネット銀行口座からQUOINEXの住信SBIネット銀行口座に銀行振込で入金していますが(同じ銀行の口座同士なので銀行振込手数料は無料)、平日日中帯なら数十分~長くて2,3時間くらいで着金しますので、それと同じくらいですね。
なお、他の3取引所もクイック入金には対応しています。
QUOINEXの総評
他の3つの取引所と比べて、海外色が強く、法人向けを意識しているため勝手がかなり違います。
取引所としては優良だと思いますが、最初に開設する口座としてはハードルが高いのでオススメしません。
まとめ
主要な点を下表にまとめした。出金手数料もオマケにつけていますので、参考にして貰えれば幸いです。
|
資本金 |
BTC現物取引高 2017年1月〜4月 |
取扱暗号通貨数 |
売買手数料 |
販売所トラップ |
アフィリエイト単価 |
BTC送金速度 |
日本円出金手数料 |
41億円 |
2,349,995 BTC |
2 |
0.01〜0.15% |
あり |
最大2,500円 |
遅め |
216〜756円 |
|
9,200万円 |
1,530,546 BTC |
12 |
0% |
あり |
最大10,000円 |
普通 |
400円 |
|
8億3,013万円 |
1,543,402 BTC |
3(トークン除く) |
-0.01% |
なし |
最大2,850円 |
速い |
350〜756円 |
|
20億円 |
2,781,808 BTC |
2 |
0% |
なし |
なし |
極端に遅い |
500円+銀行手数料 |
取り敢えず、思いの丈をこの記事にぶつけましたが、どの取引所も一長一短です。
当記事では分かりやすくメリット/デメリットで分けましたが、例えばビットコイン預入サービスのように、メリット(金利で増やせる)とデメリット(貸出リスク/直ぐに出金できない)が表裏一体のサービスも多いです。
また、どの取引所もMt.GOXのようにある日突然破綻して使えなくなる可能性もあります。
故に、望ましいのは
- 複数の取引所の口座を開設する
- 特定の取引所に資金を集中して置かない
ということです。
最後に、間違っても、「暗号通貨で一攫千金狙ったるでぇ〜」みたいな事はしないで下さい。
FXや株と同じ、或いはそれ以上に投機的性格が強く、生活資金とは別にした余剰資金で買うべき類のものです。
「年初に100万円分買ったRipple(XRP)が5,000万になったwwww」
「去年4万円で買ったビットコインが25万円wwww」
みたいな情報をネットで沢山見かけると思いますが、焦らないで下さい。
明日暴落して、今日の半値になってもおかしくないのが暗号通貨です。
まずは、「当選倍率のやや高い宝くじを買ってみるか」くらいの気持ちが丁度よいと思います。
以上、よい暗号通貨ライフを
追記:
ブログは真面目に書こうとすると時間がかかるので、更新頻度は低めです。
クソ記事量産してもアレだし。
ビットコイン関連は日々Twitterの方で呟いているので、直近の話題とかはそちらを見て貰えると幸いです。
追記2(2017/9/30):
ほんの数ヶ月で情報が古くなってしまいました…
情勢がかなり変わっているので、別記事で更新版を上げています。
*1:このサイトでは、「仮想通貨=暗号通貨」として表記していきます。